初心者必見!ヘビが餌を食べないときの対処法

ヘビを飼い始めたばかりの方が戸惑うことの一つに「ヘビの拒食」があります。 

「動物を丸呑みにして豪快に食べるイメージだったのに、全然食べてくれなくて心配」という方もいらっしゃるのではないでしょうか? 

ヘビが拒食をするときに考えられる理由と、対処法についてご紹介します。 

ヘビが拒食になる8つの理由 

ヘビが食べないときは、餌やりの頻度や環境、脱皮など様々な理由が考えられます。

一つずつ見ていきましょう。 

1. 餌をあげる頻度が多過ぎる 

拒食を心配するあまり、餌やりの頻度が多過ぎていませんか? 

ヘビの餌やりは、幼体では3~4日に1回、成体では 1〜2週間に1回くらいがよいと言われています。 

ヘビはエネルギーの消費量が少ないため、水さえ飲んでいれば1ヶ月くらいは食べなくても問題ありません。 

成体では、餌をやる期間の目安に幅がありますが、糞をしたら次の給餌をするタイミングだと考えるとよいでしょう。 

2. ハンドリングのし過ぎによるストレス 

ヘビの中には神経質な個体もいます。特に飼い始めたばかりだと人や環境に慣れていないこともあり、手の上に乗せる「ハンドリング」にストレスを感じることがあるようです。 

3. ケージ内の温度 

ヘビは極端な温度変化に弱く、寒いと消化不良を起こすことがあるため、ヒーターによる温度管理をすることが大切です。

また、暑過ぎると哺乳動物と同様に熱中症になってしまいます。猛暑日にはクーラーを入れて室温を一定に保つなど注意が必要です。 

適温は、ヘビの種類にもよりますが、コーンスネークやポールパイソンなど一般的に飼われているものだと25〜28度くらいです。 

4. 隠れる場所がない 

ヘビは暗くて狭いところに入ると落ち着く習性があります。シェルターを用意すると食欲が戻ることがあるようです。 

5. 脱皮前 

脱皮前になると殆どのヘビが何も食べなくなります。脱皮が済めば再び食べるようになるので、心配ありません。脱皮が済むのを静かに待ちましょう。 

6. 餌の鮮度 

餌の鮮度が悪いと食いつきが悪くなるだけでなく、病気になる可能性もあります。冷凍マウスなどはネット販売で購入する方も多いのではないでしょうか。 

ネット販売は手軽に買える反面、実物が確認出来ないため、「鮮度が悪く腐敗したものが入っていた」など粗悪なものもあるようです。また、中には化膿巣があったり、腫瘍があったりと病気のものが混じっている可能性もあります。 

エキゾチックアニマルを扱うペットショップで実物をよく見て購入するか、ネット販売で購入する際には口コミなどをよく確認するようにしましょう。 

7. 餌の温度 

餌の解凍は適切に出来ていますか? 

ポールパイソンなど一部のヘビにはピットと呼ばれる器官があり、温度を感知することで餌を認識すると言われています。 

餌の解凍が不十分だと、拒食を招くだけではなく、もし食べたとしても吐き戻しなどの原因にもなります。 

8. 餌の好み 

ヘビの餌として一般的に与えられているのは、冷凍のマウスが多いと思いますが、中には「ラットしか食べない」「毛のあるマウスは食べない」など食に対してこだわりのあるヘビもいるようです。

 

拒食になってしまったときの対処法 

ヘビが何も食べてくれないとき、どうすればよいのでしょうか?拒食の対処法についてご紹介します。 

そっとしておく 

何も対処していないようですが、静かに放っておくだけで解決することも少なくありません。 

神経質なヘビだと、人が見ているときには餌を食べない個体もいます。餌を入れたら、じっと観察したくなるかもしれませんが、一度離れてそっとしておいてあげましょう。 

ただし、餌の鮮度のこともあるので、1日経っても食べない場合、その餌は捨ててくださいね。 

餌の解凍方法を見直す 

餌の温度が冷た過ぎると拒食の原因になりますし、吐き戻しや食滞の原因にもなります。 

電子レンジで解凍する方もいらっしゃいますが、ムラが出来ることがあるので、湯煎による解凍の方が良いでしょう。 

湯煎の温度は、ピンクマウスやピンクラットなら45~60℃、もう少し大きなアダルトマウスなら50~70℃ぐらいが目安です。 

お湯が冷たくなったら交換します。きちんと解凍されているかどうかは、マウスのお腹の部分を触ってみると分かります。 

ぷにぷにと柔らかくなっていたら内臓まで解凍されていると思って大丈夫です。

 

餌を変える 

環境を整え、餌の解凍方法にも問題がないのに拒食が続く場合には、餌を変えてみるのも一つの方法です。 

同じピンクマウスでも、メーカーを変えるだけで食べるようになったという話を聞いたこともあります。その際は、次回のことも考えて、なるべく入手しやすいものを選びましょう。 

鶏肉なら食べるということもあるようですが、スーパーで売っている鶏肉は内臓が付いておらず、筋肉の部分しかないので、ビタミンやミネラルが足りなくなってしまいます。毎回鶏肉を与えることはやめましょう。 

また、冷凍のヒヨコも販売されていますが、マウスよりも栄養価が低いというデータもあるので、こちらも毎回与えることはおすすめできません。 

マウスを少し小さなものに変えると食べることもあります。大きさはお腹の一番太い部分と同じくらいが良いと言われています。 

どうしても食べないときは無理に食べさせないで動物病院に相談を 

強制的に口を開けて給餌する方法を進めるものを見かけることもありますが、無理に餌を食べさせることは、顎や消化器官に負担をかけてしまい、最悪の場合、死んでしまうこともあります。 

色々と試してみたけれど、どうしても食べない場合や鶏肉しか食べないなど栄養面で心配なことがある場合には、一度エキゾチック専門の動物病院に相談することをおすすめします。 

餌の鮮度や与え方に気を配り、ヘビの健康を守ってあげたいですね。